偽装撤退雑感
イラクに展開していた陸自に撤退命令が出されて2週間余り経つ。
一連の報道やブログを見ていていくつか思うところがあった。
まずは報道管制問題(イラク取材:
防衛庁側の意向で取材が中止)について。
防衛記者クラブと防衛庁が
〝口頭〟で交わした合意を直前になって一方的に破棄、加えて報道の自粛を要請したという例の事件だ。
(戦地のイラクではなく)クウェートの基地における取材を中止するのだから、兵士の安全云々は詭弁だろう。
額賀長官としては単純に大きな扱いをしてほしくなかったんだろうと思う。そう思うのもさもありなん。
気になるのは一方的取材キャンセルに対するメディア側の批判が余りに少なく感じられることだ。
04年3月の「イラク取材に関する申し合わせ」
が交わされたときもそうだった。「安全確保などに悪影響を与えるおそれのある情報」の扱いについて
「防衛庁または現地部隊による公表または同意を得てから報道」する旨を約束したのだが、「安全確保に悪影響を与える情報」
かどうかの判断を防衛庁側に委ねてしまった。
言い訳がましく報道の自由、知る権利などお題目を掲げたが何の実効性もないこの案を簡単に(かどうかは知らないが)受け入れてしまう。
「ネタくれるとことは仲良くやろうよ」の記者クラブ思考なのだろうがどこまでナメられれば気が済むというのか。
記者がナメられるということは、彼らに情報アクセス、権力監視を委任している、我々一人一人がナメられることにほかならないのに。
また2年半にわたるイラク派兵の総括がなされた形跡がほとんどないように思える。どれだけの税金を使って、その結果何がつくられて、
具体的にどれだけのイラク市民が恩恵にあずかって、それによりいかほどの〝国益〟が日本にもたらされたというのか。
それがサッパリわかんねーのだ。
例えばイラク入りした兵士たちには通常の報酬とは別に危険手当が支払われている。
第一陣が帰国した際の国会質問に対する答弁書を見るとその合計額は8億円。
人数で割ると約145万円となる。期間は3か月くらいだったろうか。いいボーナスだ。
対して工事のため雇用したイラク人に払われた賃金は延べ1300人に対し6900㌦…って一人5~6㌦かよ。復興支援の総予算の内、
兵士の人件費がどのくらいだったのか。ちょっとググった限りではわからなかったのだけれど、もっといい使い道があったようにも思える。
最後に、これが一番報道されていないように思うのだが、空自の活動についてだ。航空自衛隊はいまだイラクに残り
「薔薇、
また陽だまりの猫」さんや「こしぞう本舗 東京総本店」
さんによればその活動範囲はさらに拡大しイラク全土に及ぶのだという。
「兵站」という言葉がある。
今空自のしていることは兵站そのものである。それでも政府は戦闘ではないと言い続ける。なぜそれに疑問を持たないのか。
不思議でしょうがない。また三国志とか戦争シミュレーションゲームをしたことのある人には常識だろう。「後方に回ってまず補給部隊を叩け」
である。輸送機なんかが撃ち落されなか心配だ。
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