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2006年3月18日 (土)

WBCとナショナリズム

20060318000018131_1 さてWBCである。 おそらく広告にカネをかけなかったであろうことを考えれば予想外の大盛り上がり。そして二度の日韓戦を終えた後は恒例? のバッシングが始まった。
スポナビからリンクしていた室井昌也さんの「
コリアな気持ち」で例の横断幕についてのエントリがあった。

だが、選手以外の国民がスポーツを観る目線は決して成熟していない。きょうもスタンドに 「??? ???(竹島はわが領土)」というボードを持った観客が何ヶ所かで見られた。スポーツと政治を区別できないとは情けない。 選手が高めた韓国の地位を、観客が下げている。

まあ予想できた事態ではあった。 これまで本格的な国際試合がなかった野球では免疫がなかっただろうが、サッカーなんかを見ているものにとっては当たり前の光景である。 韓国は02年のW杯、準決勝のドイツ戦では少し悪ノリし過ぎたのかハーケンクロイツ(鉤十字)を横断幕に描いていた。 これはやり過ぎとしても、人種差別の類はしょっちゅうある。国際試合、しかもこれだけ注目される大会であれば、 政治とは不可分ではいられない。

残念に思うのは通常であれば、例えば選手とか、 影響力のあるメディアあたりがこういう間違ったナショナリズムの発露を戒めるものだけれど、 わたしが知る限りではそういった動きが見られなかった。むしろ煽るような言説が多かったのではないか。 以下朝鮮日報からの引用である。

「日本選手の立場まで考える必要はないと思います。もし、 日本選手のことを思って行動していたとしたら、わざとそうやったように見えたかもしれませんね。 うちらが勝ったからうちらのお祝いをしたまでで、日本選手たちのことまで考えていられません」 

大極旗をマウンドに掲げたソ・ジェウン投手の言葉だ。普通は形の上だけでも相手を敬うもの。 それが影響力のあるスポーツ選手に当然課せられた責任だと思うんだけどな…。ちなみに朝鮮日報にはこんなほめ殺しみたいな記事もあった。 このネタを引っ張ったと思われるNFL.comの記事の結論は 「noting that a couple of big wins doesn't suddenly vault Korean baseball to the top of the Eastern food chain」でしごく冷静な見方をしているのに…。

都合のいいところだけ切り取って、 とりあえず盛り上げたろっていう大人気ない書き方はどっかの島国のマスコミと一緒。見ていて何か居心地が悪い。

20060317000035128_3 大人気ないといえば、 韓国メディアから文字通り袋叩きに合っているのがイチロー選手だ。 人一倍プライドの高いイチロー選手だけに負けた瞬間のピー言葉はともかくとして、記者会見での「不愉快ですね」はどうだったのか。 「向こう30年は日本に勝てないと思わせたい」という挑発的な発言も曲解されて仕方ないコメントだったと思う。 どういう背景でこういうコメントが出るのか良く分からないが、これでいわゆる嫌韓厨には英雄視されるのかな…。 そんなことを思いながらニュースサイトを見ていたら、ふとこんなソウル市民の声が紹介されていた。

会議室でテレビを視聴したチョン・ジンソクさん(30/ベンチャー企業職員)は、 「李鍾範選手が安打を放ったとき、社員全員が手をたたいて大騒ぎした」とし、「特に、イチローを『イプチリョ』(軽口の治療という意) と呼んだり、『30年間泣いてもらう』と皮肉ったりして、喜んだ」と述べた。

なんかどっちもどっちだな…。

  

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» 『親日派のための弁明』金完燮(キムワンソプ) [本を読もう!!VIVA読書!]
WBCで王JAPANが力の差を見せ付けました。王監督が、自分の野球史に残る一戦だと言っていましたが、これからはサッカー同様、野球の日韓戦も目が離せない“因縁の対決”というキャッチフレーズが付きそうです。 日本野球の歴史が今日の一戦だとすれば、日韓関係史に残る一冊が本書ではないでしょうか。おそらく嫌韓流が出てくる伏線は本書ではないかと考えております。著者の金さんはWBCの日韓戦を見たのでしょうか?少し... [続きを読む]

受信: 2006年3月19日 (日) 23時22分

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